「高校生がこども園で体験する」というと、保育の仕事を学ぶ職場体験をイメージされる方が多いかもしれません。ですが今回は保育体験ではなく、小田原北高校の建設科で学ぶ3年生が高校の課題研究として、当園と協働する取り組みがスタートしました。
この課題研究は、建設科の設計班と木工加工班の学生たちがこども園での活動体験を通じて保育環境の課題や子どもたちのニーズを見つけ、その解決に向けた企画や計画からものづくりを行い、実際に子どもたちの過ごす環境をつくっていくというものです。3年間学んできた知識や技術を実社会で活かしていき、その過程の中で課題を見つける力や解決する力、企画する力、ものづくりの技術を高めること。保育者や子どもたちとの関わりの中でコミュニケーション力や協働する力を身につけること。そして自分たちが作ったものを子どもたちが使う姿から達成感を感じつつ、社会に貢献する気持ちや将来地域を担う人材へ成長していくことを目指していきます。
当園では開園から、子どもたちの育つ環境を一つひとつ工夫しながら積み重ねてきました。子どもたちの姿から保育者同士で何度も話し合いより良い環境に変えていく….。保護者の皆さんと一緒にDIYで園づくりを進めているのもそうした積み重ねのひとつです。今回、子どもたちが毎日過ごす場所を高校生という若い力と建設を学ぶ学生ならではの視点が加わり、保育者とも保護者とも違う目線で、子どもたちの環境を考えていけることは、とても大きな意味があると感じています。
初日はオリエンテーションのあと、子どもたちが過ごしている環境で思い切り遊んでもらいました。
高校生たちの緊張をほぐしてくれたのは…さすが4・5歳児の子どもたち。
関わるうちに自然と笑顔がこぼれ、高校生のひざの上にはかわるがわる子どもたちが。(椅子の気持ちになったと、のちのフィードバックがあった時には思わず笑ってしまいましたが・・)
アルバイト先でお客さんとして小さな子と接する機会はあっても、普段の生活で小さな子どもたちと関わることはほとんどないといった今回の高校生たちは、一人ひとりの行動にとても関心を持ってくれましたし、想像していたよりも子どもたちと意思疎通ができたこと、子どもたちが色々なことを考えていることに驚いたという声もたくさんあがりました。
フィードバックでは、あそびを通じて「教材棚に傾斜を付けたらもっと取り出しやすくなるのでは」「子どもが作った作品を、子ども目線で置ける台をつくるのはどうか」「安全性の高い可動式の棚はどうか」「小さな端材も組み合わせればコースターやパズルになる」などたくさんのアイディアを伝えてくれました。実際に子どもたちとふれあったからこそ、子どもの育つ環境や動線、保育者の視点など色々なことを感じてくれたのだと思います。
こども園と高校生。子どもたちの育ちを保育者と高校生が一緒に環境から考えていく。私たちだけでは生まれてこない若い知恵とちからを、これから当園で存分に発揮してもらえたらと思います。どんなことがカタチになっていくのか、子どもたちと一緒に楽しんでいきたいと思いますので、是非、高校生を応援してあげてください。


※写真掲載の許可をいただいています。

