「こどもと自然」一寸木肇先生の園内研修

園のこと

 
・カメムシっているだけなのにみんなから「くさいー」っていわれる虫だよね。
・へびってみるだけで「はやく逃げて!」といわれる存在だよね。
・ハチは遭遇すると怖くなって振り払ってしまう行動をとってしまうよね。

そんな話から入った今回の職員園内研修。
3年目を迎えた当園はこれまで「自然から学びつながりから育つ」という方針のもと日々、試行錯誤しながら子どもたちと全力で向き合ってきました。今回の園内研修は、大井町教育委員会おおい自然園園長の一寸木肇先生をお招きして「こどもと自然をどうつなげていくか」をテーマに、自然と触れ合う中で保育者が正しい知識を身に付け、適切な対応法と同時に子どもたちが知りたい・やりたいと思う瞬間を逃さずに環境を整えることの大切さを学びました。

大井町が進める「まち全体を自然博物館に」という取り組みには、「身近な自然に気づいて地域に活かし守っていくこと」というとても素敵な意味が込められていて、その中で、子どもたちが豊かな自然体験や生活体験を積むことにより生きる力の基礎を育んでいるというお話がありました。
草花が咲いている・名前だけを覚えるというのではなく、例えばつゆ草を爪に塗ると青く染まるという体験をしてみること、生き物に関しても餌をあげて観察をするキレイな場面だけでなく、思い通りにならないことや時間がかかること、そして命や死の意味を考えることも避けてはならないということを丁寧に教えていただきました。
人が自然と関わるということは、大人が命のリスク管理を含めた正しい知識を持ち、子どもの興味や関心をつぶさずに学びに繋げていくことが何よりも大切だということを改めて考えさせられました。

また、沢山体験することはもちろんですが、「人に伝えることの大切さ」も同じように育まなければなりません。比較できない形容詞【美味しい】【きれい】などを意識的に声にしていくことで子どもたちは自分たちの発見をより深く受け止めやすくなることも改めて振り返ることができました。
心が疲弊しているとどうしても物事を否定的に捉えてしまいがちですが、私たち大人も聞いてほっとする言葉を意識し選んで伝える・・一番大切なことですよね。

保育者が学ぶ機会をたくさん持つと保育スキルも高まると同時に、日々こどもたちと全力で向き合っている姿を認めてもらえているようで、研修後の先生たちの表情がいきいきとして明るいなといつも感じます。今回、一寸木先生の研修では、自然に対する正しい知識を得ること、分かりやすく伝えるスキルを磨くこと・・場面に応じて違った角度からたくさんのことを学ばせていただきました。
これからも本質に目を向けながら子どもたちと共に自然体験を重ねていきたいと思います。