好きなことを見つける大切さ

こどもまんなか

保育施設では集団で子ども達が遊びたいことに目が向きがちですが、「その子」が好きなことややりたいことを見つける瞬間に立ち会うことが、保育者として大切なことなのではないかと思います。あそびの選択肢が多い環境にいればいるほど、子ども達は自然と自分に合った興味を見つけやすくなり自発的な気持ちが生まれていきます。

今回の動画にあるのは、こども園の園庭に隣接するおおい中央公園での「ゴム跳び」にチャレンジする4歳児の姿です。「できる できなかった」「上手 そうではない」といった評価ではなく一人ひとりの目標設定値はそれぞれで、小さな挑戦からスタートして少しずつ「もっとやりたい うまくなりたい」と思えるようになることが大切だと思いますし、そのプロセスにじっくり関わっていくことが保育者としての醍醐味ではないでしょうか。

その瞬間に立ち会う保育者はとても大きな役割で、たとえその子が失敗かな?と思っても「今の良かったよ。次はこうしてみよう!」と失敗を恐れずに次に挑戦してみようと思える関わりを作ること=勇気を引き出せる存在であることがとても重要だと思います。

また、ゴム跳びをしている周りの子ども達も様々な姿があり、並びながらやり方を観察して覚えようとしている3歳児、ゴム跳びを終えた子に自然と拍手する5歳児などそれぞれが誰かの頑張りを自然と認め合う姿が見られて本当に温かいなと思いました。保育者にべったり引っ付いている子も。

おおい中央公園ではほぼ毎日のように0歳児から5歳児まで遊んでいて、青々と茂る芝生で鬼ごっこやかけっこで走り回る子、芝生を転げまわる子、夢中になって虫を捕まえる子、それぞれが自分の「好きなこと」を自然体験の中で見つけています。
何気ない遊びの時間の中で子ども達は少しずつ自分らしさを育んでいきます。そして自分の好きなことを見つけた先には新しい挑戦や成長が必ずあるので、保育者がその小さな一歩にそっと背中を押してあげられる環境を作り続けていきたいと思います。

今回あげたゴム跳び。
昨年の夏頃からブームになっているあそび。今のお父さんやお母さん、もしかするとおじいちゃんおばあちゃんも幼少期に学校の渡り廊下や公園で楽しんだ記憶があるのではないでしょうか。私も小学生の頃ドはまりしていました。
昔ながらの遊びが、今の子ども達にもやってみたい遊びの一つとなったこと、ゴムひも一本から広がるたくさんの想い、挑戦する子ども達の気持ちに応える保育者としての存在の大きさを改めて感じた一幕でした。